仮想通貨を計算するときに、移動平均法か総平均法を選べるのはなんとなく知っているとおもいます。
「移動平均法と総平均法はなにが違うの?」
「けっきょく、どっちを選べばいい?」
上記のような疑問に答えます。
国税庁は仮想通貨の取得価格を計算するときに、移動平均法もしくは総平均法を使うように指示をしています
基本は移動平均法になりますが、継続するなら総平均法でも大丈夫です。
Q:仮想通貨で追加で購入しましたが、取得価格はどのように計算すればよいですか。
A:同一の仮想通貨を2回以上にわたって取得した場合の当該仮想通貨の取得価格の算定方法としては、移動平均法を用いるのが相当です。(ただし、継続して適用することを要件に総平均法を用いても差し支えありません。)
国税庁:情報4号
手間を考えると、総平均法がカンタンです。
✔️この記事の内容
・総平均法と移動平均法の違い
・どっちを選ぶべきか
仮想通貨の確定申告で利用する移動平均法と総平均法の違いは?
仮想通貨の取得価格(単価)を計算するタイミングが違います。
移動平均法だと仮想通貨を購入するたびに取得価格を計算します。
一方で総平均法だと、年間で購入した金額と数量から取得価格を計算します。
カンタンというか手間がないのは、総平均法ですね。
移動平均法の場合
実際にどのような計算になるのかシミュレーションしてみます。
取引内容は下記の通りとしますね。
- 3/1 1BTC=100円を5つ買う・・・・取得価格は100円
- 5/1 1BTC=200円で1BTCを売る・・取得価格は変わらない
- 7/1 1BTC=200円で2BTCを売る・・取得価格は変わらない
- 9/1 1BTC=200円で2BTCを買う・・取得価格は150円
- 11/1 1BTC=300円で2BTCを買う ・取得価格は200円
この取引内容を表にしてみると、こんな感じになります。
日付 | 取引内容 | 数量(BTC) | 単価(円) | 取得価格(移動平均法) | 合計額 | 所得 |
3/1 | ビットコインを購入 | 5 | 100 | 100 | 500 | |
5/1 | ビットコインを売却 | 1 | 200 | 200 | 100 | |
7/1 | ビットコインを売却 | 2 | 200 | 400 | 200 | |
小計 | 2 | 100 | 200 | |||
9/1 | ビットコインを購入 | 2 | 200 | 150 | 400 | |
11/1 | ビットコインを購入 | 2 | 300 | 200 | 600 | |
合計 | 6 | 200 | 1200 | 300 |
なにが起きているかというと、ビットコインを購入するたびに、取得価格を計算し直しています。
購入するたびなので、売ったときは関係ないです。
たとえば9/1の取得価格の計算方法はこちら。
- 小計の合計額+購入した合計額/小計の数量+購入した数量
- 100円×2個+200円×2個/2個+2個=150円
もうお気づき頂けたと思いますが、めんどくさいです…
時間がかかりすぎるので、総平均法でいいと思います。
総平均法の場合
日付 | 取引内容 | 数量(BTC) | 単価(円) | 取得価格(総平均法) | 合計額 | 所得 |
3/1 | ビットコインを購入 | 5 | 100 | 500 | ||
5/1 | ビットコインを売却 | 1 | 200 | 200 | 0 | |
7/1 | ビットコインを売却 | 2 | 200 | 400 | 0 | |
小計 | 2 | 200 | ||||
9/1 | ビットコインを購入 | 2 | 200 | 400 | ||
11/1 | ビットコインを購入 | 2 | 300 | 600 | ||
合計 | 6 | 200 | 1200 | 0 |
総平均法の場合は、一番したの合計にだけ注目すればオーケーです。
けっきょく残ったのは、6BTCで合計金額が1,200円です。
なので、取得価格は1,200÷6=200円です。
ここで注目してほしいのは、所得です。
移動平均法では300円の所得がありましたが、総平均法では所得は0円です。
取得価格の計算をするタイミングの違いで、所得も大きく変わってきます。
けっきょく仮想通貨で確定申告するときは総平均法?移動平均法?
計算がめんどうなので、総平均法でいいと思います。
移動平均法で計算する場合はかなり時間がかかりますよね。
税理士にとっては報酬がもらえるのでありがたいとおもいますけど…
またsankeibizによると国税庁は仮想通貨の確定申告にあたり、計算方法をカンタンにできるような仕組みづくりを検討しています。
いつになるのかはわからないですが…
国税庁は15日までに、年内に仮想通貨所得の確定申告を促す環境整備を進める方針を明らかにした。金融庁や仮想通貨関連団体と協力し、仮想通貨の売却などで得た利益や納税額の自動計算、申告方法の簡略化を検討している。
また確定申告をカンタンに済ませたいのであれば、GMOコインがおすすめです。
なぜなら、今のところ唯一、年間取引報告書を発行してくれるからです。
まとめ:仮想通貨で確定申告をするなら総平均法にしましょう
難しいことをいっておりますが、仮想通貨で確定申告するなら総平均法で十分だと思います。
早く仮想通貨の確定申告が簡略化されるといいですね
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